【完全版・大学受験】英語の勉強法&参考書のロードマップを徹底解説

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本記事は、大学受験での英語の勉強法&使うべき参考書のロードマップを徹底解説した教科書の完全版です。

この記事を書いた人

  • 大学受験の英語を極め、共通テスト(旧センター試験)で満点を獲得
  • 東大の英語(二次試験)でも6割以上得点
  • (受験後でも)受験英語の勉強法を活かし、TOEICで9割以上を余裕で叩き出す

目次

【順番と教材が超重要】大学受験での英語の勉強法【とにかく英単語から始めよ】

英語の勉強法は様々ありますが、大学受験においてはとにかく「①勉強する順番」と「②使用する教材」はものすごい重要です。

他の何を間違えても、この2点だけ間違えなければ成績は確実に上がると言い切れるくらいです。(悲しいことに、ほとんどの受験生はこの2点を間違えまくっているので、英語の成績に伸び悩んでいます…)

なぜ「順番」と「教材」が重要なのか、受験勉強において多くの人は気付きませんが、みなさんは分かるでしょうか?(下記、それぞれ解説します。)

①勉強する「順番」が大事な理由【まずは「英単語」から】

大学受験では、まず最初に「英単語の暗記」を絶対に仕上げる必要があります。

受験英語において、「英単語」という基礎を固めないと、応用である「文法」や「文章読解」、ましてや「リスニング」なんて一生できるようにならないからです。

 

例えば、数学とかで考えてみるとわかります。

数学の勉強において、公式や解法を一切学ばずにいきなり問題を解くことはあるでしょうか。

そんなわけないですよね。だってまず公式や解法という「基礎」を学んでから、問題を解くことで基礎を「実践・定着」させていくのですから。

 

しかし、皆さん。英語だとなぜかいきなり「文章読解」や「文法」(=応用)の勉強から始めていませんか?

学校教育というものが単語をやらずにまず文法や文章読解を優先するためか、暗記の単純作業である英単語はめんどうだから逃げてしまう学生も非常に多いのですが、結局応用から勉強していることになるので全く意味がなくなってしまいます。(また、仮に英単語からしっかり始めている人でも、その重要さが分かっていない人がとても多いです。)

「英単語の重要性」を感覚で話すと、とにかく文法とか文章読解とか「全て一回捨てても」まず英単語をやる必要があるくらいのことなのです。

下記の例から、英単語の重要性がよりわかると思います。(実は、英単語がわかるだけでも案外文章って読めちゃったりするって話です。)

具体例:2022慶應経済抜粋(一部編集)

The spell of Marie Kondo encouraged us to simplify our lives by cleaning up our homes and limiting our material possessions.

↓単語さえわかっていれば
The 文言 of 近藤まりえ 勧めた 私たちに to 簡素にする our 生活 by 掃除すること 私たちの家 and 制限する 私たちの持ち物.

結構、何を言っているかわかりますよね?(Tips:文中の考えを「ミニマリズム」と言ったりします)

そのため、大学受験ではまず最初に「英単語の暗記」を絶対に仕上げる必要があります。

 

②使用する「教材」が大事な理由

大学受験の英語では、自分が使用する「教材のレベル」が非常に重要です。

絶対に、「基礎→標準→応用→本番レベル」のように段階的にレベルをあげて教材に取り組みましょう。

 

これも数学とかで例えると何とも当たり前な話ですが、数学の問題集でいきなり難しいものは解かない(解けない)ですよね?

ですが、どうしても英語というのは「言語」であるため、自分のレベルより遥かに難しい長文でも、一文も読めないことは普通ありません。(東大の文章でも絶対に全体の10~20%はわかるはずです。)

しかし、逆にそのせいで、自分の本来の学力レベルを超えている問題を解いているのに気づかず、超難問に取り組んでしまうのです。

そしてその結果、そんな難問やっても意味ないから努力したのに学力が一切上がらないという悲しいことが起こります。

そのため、大学受験の英語では自分が使用する「教材のレベル」が非常に重要です。

 

【基礎】STEP1:英単語の暗記

英単語の暗記が超重要と話しましたが、何も難しい単語まで全て覚える必要はありません。

むしろ、英単語だけにこだわって文法や文章読解をやらないのはNGなので、この先の勉強(文法や文章読解)に困らない程度の英単語を仕上げれば問題ないです。

具体的には、下記の単語帳の「どちらか一冊」でOKです。

※たまに、2冊も3冊も単語帳を使っている人がいますが、絶対にやめましょう。英単語帳で2冊目が許されるのは、1冊目を8〜9割以上覚えられた人のみです。

 

<使用教材>英単語帳ならまずこの2冊のどちらかでOK

英単語FORMULA1700 (東進ブックス 大学受験 FORMULAシリーズ)

英単語FORMULA1700
・共通テストのレベルを念頭に置き、高校初級レベルの単語も、特に前半では多く収録
・後半部分にも頻度の低い難単語はなし
・派生語や関連語に関しては見出し語とほぼ同数のレベルに厳選

システム英単語Basic

システム英単語Basic
・最新の大学入試問題10,000回分(25年分)など約4億語のデータベースから厳選
・「共通テスト」をはじめ標準的な入試問題を楽にクリア可能
・Basicとあるが単語は決して簡単ではない(Basicなしの「システム英単語」は東大でも使用できるレベルなので、必ずBasicから始めること!)

<勉強法>英単語の暗記は「イメージ」&「短時間鬼反復」だけとにかく意識すべし

英単語の勉強において、気をつけるべきポイントはたった2つです。

  • 短時間でたくさんの単語を鬼反復せよ(1日10単語とか絶対にダメ!)
  • 必ず「イメージ」を想像しながら暗記する(日本語の文字を覚えようとしない!)

短時間でたくさんの単語を鬼反復せよ(1日10単語とか絶対にダメ!)

絶対に1日10単語とか小刻みにやってはいけません。

なぜなら、1日単位で単語を覚えようとすると、1週間後には初日の単語は絶対に忘れているからです。(それでは、受験では使えません。)

そのため、小刻みに「1日10単語」覚えるのではなく、「1週間で毎日70単語」などある程度纏まった期間&単語数で勉強しましょう。(おすすめは1週間で毎日100単語です)

しかし、毎日そんな単語数を一気に覚えるのは時間的にも能力的にも神でもないと不可能です。

そのため、1単語にかける時間を短くし、「1周をじっくり」ではなく「素早く何周もする」という意識でとにかく鬼反復しましょう。

仮に100単語でも、「英語見る→和訳する→答えみる」という1単語あたりのサイクルで5秒もかからずやれば、500秒=10分弱の時間で1周できます。

この1周10分弱を、何回もとにかく繰り返すのです。初日は100単語のうち10〜20しか覚えられなくても、一週間毎日やっているとたくさん見るのでだんだん覚えていけます。

ちなみに、素早く何周もしたいなら、下記単語カードに書いて高速周回することをお勧めします。

単語カード(暗記カード)大きめ&金属リング付
・大きめサイズ:ぱっと見でも単語が分かるには大きく書く必要があります
・大容量:1冊あたり50枚(5冊*50枚=250枚)
・金属リング:プラスチック製のリングは非常にめくりにくいですが、本単語カードは金属リングを採用してめくりやすさに配慮

必ず「イメージ」を想像しながら暗記する(日本語の文字を覚えようとしない!)

英単語を覚える時は、絶対に日本語を覚えようとするのではなく、単語のイメージを想像しながら覚えましょう。

とは言ってもそんな難しいことはなくて、例えばappleなら「りんご」と覚えずに「🍎(りんごの写真)」と覚えるだけです。

英語も言語なので、一度日本語に変換することをしていると、いつまでたっても長文が読めない身体になってしまいます。

 

【標準】STEP2:文法の理解

<使用教材>文法の教材は1種類でOK(現在の文法習熟度に合わせるべし)

【英文法を本当に初めて勉強するなら】大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】

大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】
・本当に英文法を何も知らない人向けの超丁寧な解説書
・「これでわからなかったらもうあきらめる」と言われるほど非常に多くの受験生から好評
・すでにある程度英文法が分かっている人にとってはレベルが低い可能性あり

【基本からじっくりやりたいなら】渡辺の基礎から受験までとことんわかる英文法(上&下)

渡辺の基礎から受験までとことんわかる英文法 上
・超人気講師・渡辺勝彦先生の“必須英文法”短期完成の新定番が登場!
・4人の高校生と先生との「対話形式」というユニークなスタイルで、頻出最重要英文法を楽しく、効率的に理解できる!
渡辺の基礎から受験までとことんわかる英文法 下

【基本はある程度できているなら】関正生の英文法ポラリス(1〜3)

大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル]
・全国の入試問題から徹底的に選び抜いた「大学入試の最前線」を走る文法・語法問題を厳選
・問題集形式のため、ある程度英文法の基礎ができている人にとっては最適な形式
・[標準レベル]・・・教科書〜共通テスト、日東駒専など
大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[2 応用レベル]
・全国の入試問題から徹底的に選び抜いた「大学入試の最前線」を走る文法・語法問題を厳選
・問題集形式のため、ある程度英文法の基礎ができている人にとっては最適な形式
・[応用レベル]・・・共通テスト完成〜GMARCH・関関同立・国公立大学レベル
大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[3 発展レベル]
・全国の入試問題から徹底的に選び抜いた「大学入試の最前線」を走る文法・語法問題を厳選
・問題集形式のため、ある程度英文法の基礎ができている人にとっては最適な形式
・[発展レベル]・・・立教・青学・同志社〜早慶上智・旧帝大・難関国立大学

<勉強法>基本的な英文法は完璧に・難しい文法事項はそこそこでOK

英文法を勉強する時は、各文法事項それぞれに対し、「どのレベル」までを「どれくらいの習熟度」でやるかを明確に意識しましょう。

  • 「どのレベル」&「どれくらいの習熟度」まで英文法を勉強するか
    1. 基本レベル:英作文(つまり完璧)が求められる文法事項=習熟度高(英作文まで完璧にこなせる習熟度)まで上げるのが必須
    2. 標準レベル:英作文までできなくても、読解ができればOKな文法事項=習熟度中(文法の4択問題が解ける習熟度)位は必要
    3. 難関レベル:選択問題の文法問題でしか使わない(普段使わない)文法事項=習熟度低(和訳ができるだけの習熟度)でOK

例えば、「be動詞」という文法事項なら「基本レベル」に該当するため、英作文まで求められる=0から英作文できるまで完璧に習熟する必要があります。

逆に、あまり使わない文法事項(例えば「倒置」など)は、和訳ができるくらいまで勉強すればそれでOKです。(0から英作文までできる必要はありません。)

このように、文法事項の難易度によって求められるレベルが違うので、入試で求められるレベルに合わせて自分も勉強する必要があります。(難しくてほとんど使わない英文法を時間をかけて完璧に仕上げても効率悪いですからね)

【応用】STEP3:文章読解(短文から長文へ)

<使用教材>参考書:精読熟読用と速読用で2冊用意すべし

精読熟読用:やっておきたい英語長文「300」(「500」でもOK)

やっておきたい英語長文300 (河合塾シリーズ)
・長文慣れしたい人のための、最初の一歩的なレベル感の参考書
・1長文あたり300語程度しかないため、精読熟読しても時間がかからず練習にぴったり
・300語が物足りない人は、500語の「やっておきたい英語長文500」でもOK
やっておきたい英語長文500 (河合塾シリーズ)

速読用:やっておきたい英語長文「700」(「1000」は難しすぎるのでNG)

やっておきたい英語長文700 (河合塾シリーズ)

<勉強法>「精読熟読」を完璧にこなしてから「速読」へ

文章読解は絶対に簡単なレベルから徐々に難しいものへと移っていきましょう。

  1. STEP1:短文を精読・熟読して完璧に読めるレベルまで上げる&設問は解かない(絶対に短文を完璧に読めるようになるまで次のSTEPに行かない)
  2. STEP2:長文を精読・熟読して完璧に読めるレベルまで上げる&設問は解かない(1文章に何時間かけても良いので、まずは英文を100%正確に読み解けるレベルになるまで絶対に次のSTEPに行かない)
  3. STEP3:短文を速読練習&設問を解く(ある程度早く読めると思ったら次に行ってOK)
  4. STEP4:長文を速読練習&設問を解く(無理があったら、適宜前のSTEPに戻る)

 

【実戦】STEP4:リスニング&英作文

<使用教材>参考書:リスニングは速聴用1冊、英作文はインプット1冊とアウトプット1冊の計2冊

【リスニング 速聴用】関正生の英語リスニング プラチナルール

関正生の英語リスニング プラチナルール
・センター試験から難関校までをカバー
・読み上げスピードの異なる2種類の音声を収録(なぜこれが重要かは下記の「勉強法」参照)

【英作文①インプット用】ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100
・精錬された100の例文を収録
・「英”借”文」をする際の大元の英文として暗記に最適
・普通に英作文の練習問題としても使用可能

【英作文②アウトプット用】大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編

大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
■自由英作文を入試の得点源に!
本書では、自由英作文では何をどのように書けばよいのか、そのやり方を一から効率よく習得可能
やり方さえ覚えれば自由英作文はそれほど難しいものではなく、確実に入試の得点源にできる分野であることを解説

<勉強法>同じ文章を何度も早く聞く&英”借”文

リスニング=同じ文章を何度も早く聞く

STEP1〜3までしっかりと身についていれば、基礎力は完璧なはずです。

そのため、あとはリスニング特有の勉強に慣れるだけとなります。

  1. まず、リスニング教材を一冊用意する
  2. 次に、そのリスニング教材をゆっくりでいいので完璧に聞けるようにする(場合によっては、0.5倍速とかしてもOK)
  3. ゆっくりで完璧に聞こえるようになったら、徐々に速度を上げていく(最終的には3倍速になるまでちょっとずつ速度をあげる)

英作文=英”借”文

STEP1〜3までしっかりと身についていれば、基礎力は完璧なはずです。

そのため、あとは英作文特有の勉強に慣れるだけとなります。

  1. まず、基本例文を覚える(ドラゴンイングリッシュが超おすすめ)
  2. 次に、その基本例文をうまく用いて英「借」文ができるように問題集で練習する

基礎ができていれば、英作文なんて覚えた英文をうまく変形するだけですらすら書けるようになります。

英”借”文の例

「Something good must have happened to her.(何かいいことが彼女にあったに違いない)」
→…に〜があった=…に〜が「起こった」(happen)と言い換えられることが上記文章を覚えて分かったので「英”借”文」をすると

例1:An accident happened to him.(彼は事故に遭った=彼に事故が起こった)
例2:One of the best thing in her life happened to her yesterday.(彼女の人生で最も良いことが昨日起こった)とか

一つの英文を覚えて応用すれば、英作文なんてスラスラ書けるようになります。

※STEP1〜3の基礎ができていることが大前提です。基礎ができていないと、せっかく英文を覚えても応用する力がなく英”借”文がうまくできません。

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