やばい、小論文が入試であるのにどう書けばいいかわからない！
という方へ
本記事では、以下のことを徹底解説します！
- 小論文は分かってしまえば実は怖くない
- １パターンをマスターすれば小論文はスイスイかける
- パターンを使った東大生の回答例
- 小論文の練習方法
目次
この記事を書いている人
- 現役で東大に合格
- その傍ら、１パターンで私立の小論文を突破
小論文の書き方は、実はパターン１つをマスターすればいい
小論文って、難しいですよね。
どうやって書けばいいんだろう、自分の小論文の点数低くないかな…
と、不安になる人がほとんどだと思います。
でも実は、小論文は１パターンマスターすればよいのです。
ある1つのパターンだけは完璧にする必要がありますが、それだけですらすら小論文が書けるようになるのです。
なので、小論文が怖いなんて全く感じる必要はありません！！
と言っても、「嘘だろ」って思う方もいると思うので、理由もお話ししておきます。
大学入試の小論文、皆さんは何のために書くでしょう？
当然、その大学に合格するために書きますよね。
さて、ここで１つ皆さんに問いたいのですが、入試は満点を取らないと合格できないでしょうか？
もちろん、満点でなくても合格できます。
それよりも、安定的にまあまあな高得点（合格点）を取ることの方がはるかに重要なのです。
となると、毎回毎回違うパターンで書いていて、得点が安定するでしょうか。
当然、不安定ですよね。
ですので、全く外れない（低得点ではない）くらいの解答を間違い無く量産できる方法が最適なのです。
そして、その方法が、小論文の書き方を「１パターン」にするというものなのです。
小論文のパターン（型）
まず大まかな全体図からお見せして、そこから１つずつ詳しくみていきます。
簡単にパターンを示すと、「主張」→「具体的体験・説明」→「結論（発展事項）」の順です。
では、図だけではわからないので、１つずつ丁寧にみていきましょう！
主張
まず、当然、自分がどういう立場なのかを主張しましょう。
後回しにせず、最初に自分の立場を明確にすると読み手がわかりやすくなります。
具体的には、賛成or反対・自分の考えなどですね。
特に問題ないと思われがちですが、１つだけ注意点があります。
絶対に問題に答えているか確認しましょう。
問題に答えるのは当たり前じゃないか、と思った方。意外にそうでもないんです。
自分では答えていると思っても実は答えていなかった、という解答が非常に多いのです。
もちろん、問いに答えていなかったら無条件で0点なので不合格待ったなしです。
実際に私が添削していて遭遇した具体例をあげましょう。
小論文のお題は
「難関と言われる医者の資格を持った実力がある人でも、めんどくさがって普段患者を診察する時その実力を発揮しないことがある。」
という意見に対してあなたの考えを述べなさい、というものでした。
そして、私が添削のために受け取った小論文の解答は
「医師国家試験というのは最難関試験であり、合格者に実力があると認定するものなため、しっかりと持てる力を出せる」
というものでした。
「実力を持っているのに出さない人がいる」という意見に対し、「資格を持っている人は実力を持っているから大丈夫」という解答は問いに答えていないですね。（当然0点）
もしかすると、画面の前のあなたは笑っているかもしれませんが、試験当日の緊張状態で絶対に犯さないミスと言ったらそうとも言えない感じがしませんか？
一手間増えるかもしれませんが、0点回避のために練習でも本番でも必ず「問いに答えているか」は確認してから、自分がどういう立場なのかを主張していきましょう。
具体的体験・説明
小論文の一番の評価ポイント、いわゆる「なか」というやつです。
ここでは、主張をもっと明確にしましょう。
なぜ賛成or反対なのか、なぜその意見なのか、しっかりと記述することが重要です。
特に、自分のエピソードを盛り込むと説得力が増します。
ただ単に、「成果を出すためにはチームワークが必要だ」というより「自分一人が頑張っても勝てなかったが、部活の仲間とともに努力したら成果を出せた。よってチームワークが重要だ。」の方が説得力ありますよね。
そして、簡単に説得力がある文を書くために、ここでもパターンを使います。
「主張・理由→体験→主張反復」というパターンです。
また、1つずつ丁寧にみていきましょう
主張・理由
ここでは、なぜ賛成or反対なのか、なぜその意見なのか、しっかりと記述します。
もし、小論文の主張が「チームワークが大事」と書いたなら、「成果を出せるから」「一人でできないことでも協力すれば達成できるから」などです。
ここは、１〜２行でいいでしょう。
体験
ここでは、先ほどの「主張・理由」を裏付ける自分独自のエピソードを書きましょう。
どういう経験をしたから先ほどの主張をしたのか、具体的な体験を書けると良いです。
例えば、「成果を出せるから」なら成果をチームで出したエピソードを書けばいいし、他にも「環境問題」について考えたならボランティアとか学校で強制される地域清掃活動などを書けば良いでしょう。
どうしても「主張・理由」を裏付けるエピソードが思い浮かばないなら、主張を変えるかエピソードから逆算して主張をしてもいいかもしれません。
主張反復
最後に、もう一度主張をしておきましょう。
エピソードで終わってしまうと、次にうまく繋がりません。
「以上の体験から、〇〇（主張内容）といえる。」と締めくくるのが良いでしょう。
結論（発展事項）
最後は結論を書きましょう。
ただし、単に結論を書いてしまうと最初の主張を被ってしまうことがあります。
そんな時の終わらせ方の鉄板は「発展させて終わらせる」です。
例えば、「地球環境問題」で、主張を「みんなが考えるべき問題だ」としたならば、発展内容の一例として「みんなが考えるために国主導で教育するべきだ。具体的には、学校教育の一つの教科として取り入れるべきだ。」などですね。
その時、必ず主張ベースで発展させましょう。
終わり方が難しい小論文で、発展→結論は綺麗かつ簡単な終わらせ方なので、おすすめです。
私も、発展させる以外で終わらせたことがないんじゃないかってくらい多用していました笑
パターンに沿って練習してみよう
ここまで読んでくださった皆さんは、パターンについての理解は完璧だと思います。
しかし、実際にはこのパターンを使えないと意味がありません。
そのため、ここで一緒に練習しておきましょう！
実際に出された上智大の小論文を参考に、まず皆さんで考えてもらったあとに私の解答をお見せしようと思います！
実際に挑戦してみよう
お題は
「日本語の難しさ」について論じよ。（上智大）
です。
「主張、具体的内容・説明（主張→理由→体験→主張反復）、結論と発展」のパターンを使って書いていきましょう！
メモがわりにテキストを入力できる場所を作ったので、適宜使ってください。
書けましたでしょうか？
もし時間があれば、この内容で一回小論文を書いてみましょう。
それでは、お待ちかねの解答例をお見せします。
パターンに沿った東大生の小論文解答例
お題：「日本語の難しさ」について論じよ。（上智大）
パターンに沿ったメモ
＜主張＞
日本語は難しいと言われているが、必ずしもそうとは言えない
＜具体的内容・説明＞
主張・理由：難しいと言われている理由に「表現の多さ」というのがあるが、それは英語でも同じ
体験：授業中に言われた、英語特有の表現の多さについての話
主張反復：英語も表現が多いものがあり、特別日本語が「表現が多いから難しい」とは言えない
＜結論と発展＞
結論：日本語は言うほど難しくない
発展：では、難しいと言われている理由は何か。話者が少ない言語が難しいと言われているだけ＆日本人が仕組みを理解していない
実際の文章
日本語は難しいと言われているが、本当にそうだろうか。私は、自分の経験から必ずしも世間一般で言われているほど難しいとは思わない。
難しいと言われている理由の1つに、「表現の多さ」というものが挙げられると思う。日本語は他の言語に比べて表現の幅が広く、豊かな表現ができると言われている。しかし、本当にこの「表現の多さ」は日本語特有のものなのだろうか。私は、先日の英語の授業で、英語にも「表現の多さ」というものが存在することを学んだ。例えば、馬や牛などは基本的に日本語では１つの表現しかないが、英語では多数あるという。他にも、「素晴らしい」と言う時にgreat, excellent, wonderful, amazingなど多数存在する。よって、英語も表現が多いものがあり、特別日本語が表現が多いから難しいとは言えないのである。
このように、日本語は言われているほど難しいとは言い難い。しかし、それでも日本語は難しいと言われ続けているのは現状だ。では、なぜなのか。それは、1つに話者が少ない言語が難しいと言われているのに理由があるのではないのだろうか。多数派から、ただただ見慣れない言語だから難しいとされている可能性は否定できない。それに加え、日本人自体が日本語の仕組みをしっかり理解していないために自分の言語が難しいと錯覚しているのではないだろうか。その状況を打開するためにも、私たち日本人は自分の言語のことを使えるからと言って満足するのではなく、構造を学んで深く知っていくべきだと考える。
（609文字）
より得点を安定させる方法
いかがだったでしょうか？
パターンに当てはめて、文章化する。０から全て小論文の構成を考えるよりは簡単に文章が書けたと思います。
しかし、まだ皆さんは１回しかパターンの練習をしていないわけです。
これでは、本番で使えるわけありません。
そこで、絶対的に練習量は必要になっていきます。
しかも、質の良い練習問題をこなさなければ意味がありません。
そこで、私が現役で使っていた小論文練習に最適な問題集や参考書をあげたのでぜひ練習台に使ってください！
ワークで覚える小論文頻出テーマジャンル別キーワード９２ 三訂版/桐原書店/近藤千洋
何を書けばいいかわからない人のための小論文のオキテ５５ /ＫＡＤＯＫＡＷＡ/鈴木鋭智
採点者の心をつかむ合格する小論文 直前対策にも最適 /かんき出版/中塚光之介
まとめ
いかがだったでしょうか。
みなさんも、読むだけでなくしっかりパターンの反復練習をして志望校合格をつかんでください！
皆さんが第１志望校に合格することを祈っています。
