
- 中学英語でまず最初に何をすればいいか分からない
- 中学英語の勉強法が分からない
- よく教科書で勉強しなさい、と言われるけど具体的にどうすればいいか分からない
という方へ
本記事では、以下の内容を解説します。
- 中学英語は勉強の順番が大事だと言う話
- より詳細な勉強をする順番
- 誰でも再現可能な東大流の5STEPの勉強法
この記事を書いた人
- 公立だったため、受験まで時間がなかった
- そのなかで、勉強法を研究して勉強効率を最大まで上げて東大現役合格
- 「勉強法」を教えることで、受け持った生徒を第1志望校に次々受からせる
目次
【勉強法】中学英語は5STEP「単語①→文法①→単語②→文法②→応用」の順番にすべし!
中学英語の勉強法は「まず英単語→次に英文法」の順序で正しく「繰り返す」ことが非常に大事です。
つまり、「英単語(基本)→英文法(基本)→英単語(応用)→英文法(応用)→…」ということです。
逆にいうと、ここだけ守れば大丈夫&たったこれだけ守らなかったら英語力があんまりつきません。
なぜなら、英語というのは基本的には「英文法」と「英単語」で構成されていますが、「英文法」の方は最低限の「英単語」力がないとそもそも勉強しても意味がないからです。
どんなに頑張っても、ろくに英単語を覚えていない状態で英文法から始めてしまった人は一切英語力がつかないと言ってもいいでしょう。
一つ例を出します。例えば、「私は学生です」という文章を書けるでしょうか。
おそらく、多くの人は書けると思います。(I am a student.)
では、「私は(美術品などの)鑑定家です」という文章は書けるでしょうか。
おそらく、書けないでしょう。(I am a connoisseur.こんなの忘れていいです。)
さすがにちょっと「鑑定家」なんて難しすぎる単語は極端な例ですが、「I am ~」という簡単な英文法でも英単語がわからなければ不正解という結果になってしまうことは理解できるでしょう。
このように、ある程度の英単語が完成していないと、英文法を勉強しても全く結果につながらない可能性があるのです。
もちろん、英単語ばかりやっても英語の成績は上がらないのでやりすぎはダメです。
あくまで、英文法を学ぶなら、必ず必要最低限の英単語を覚えた上でやらないとダメですよという話です。
もちろん、英文法を学ぶ上で必要最低限の英単語だけをやれば単語が完璧、というわけにはいかないので、英文法を学び終わったら少し難しい英単語も覚える必要はあります。
つまり、まとめると、「基本的な英単語→基本的な英文法→発展的な英単語→発展的な英文法」と繰り返すことが最適な方法というわけですね。(もちろん、最後には応用レベル=入試当日で点数が取れるレベルの練習もします。)
中学英語の正しい勉強順序【超具体的で誰でも再現可能なレベルまで解説】
STEP1:英単語①(最低限の英単語)
上記の通り、英語の勉強は何があっても絶対に文法がわかる程度の最低限の英単語を覚えましょう。
何があってもです。天地がひっくり返ってもここだけは絶対に守ってください。
理由は先ほどの通り、単語ができていないとそもそも文法を勉強しても効率が悪いからでしたね。
ただ、注意すべきことが一つありまして、それは「あんまり学校では単語をやらない」ということです。
ここまで理解してくれているみなさんなら分かりきっているかもしれませんが、当然、学校で習うまで単語を勉強しないなんてことは絶対にダメです。
学校を無視して単語はとにかく先行して覚えましょう。(特に、教科書に載っている英単語は網羅的じゃないのでおすすめしません。)
※暗記が苦手!英単語の覚え方に不安がある!という人は以下の記事を参考にしてください。
教科書を使わないなら何を使うか?おすすめは、単語帳です。
といっても、ただ「単語帳で単語覚えてね〜」だと「結局、具体的に何をやればいいかわからない!」となるはずです。
もちろん、初学者が「うん、ここまでやれば文法に困らない英単語が完成した」なんてわかるわけない(分かっていたら既に英語が超得意なはずです笑)ので、「どの単語帳の何章まで」という超具体的なところまでもちろん説明します。
英単語①(最低限の英単語)におすすめな単語帳:Formula 1400のSTAGE2まで
最低限の英単語を学ぶのにおすすめなのは、Formula1400という単語帳です。
こちらは、実際にどの単語がどれくらいの頻度で世の中の文章に現れたのかを分析し、出現頻度の高い単語だけを選び抜かれた単語帳となっています。
そのため、最低限の単語=文法問題で出現頻度の高い単語だけを効率よく学ぶことができるのです。
ただ、1400個も覚えるの!?と驚いた人も多いと思います。安心してください。1400全部覚える必要は全くありません。
この単語帳は、STAGE1~4にそれぞれに300個、STAGE5に200この英単語が収録されていますので、実際にSTAGE1で覚えるべき英単語はSTAGE1とSTAGE2だけになります。(600個)
600個も少なくない数ですが、最初はpen, bookなど超簡単な英単語ばかりなので、みなさんの学年や英語学習歴によっては実質新しく覚える単語が100個もないなんてことがよくあります。
ただ、英語初学者も中級者も、とにかく最初は
- Formula 1400を
- STAGE1~2までの計600個
を覚えることから始めてください。
ここは、絶対です。ミスったら今後の英語の勉強に思いっきり負の影響を与えるので肝に命じておいてください。
また、単語帳だけじゃ覚えられないという人は、英単語の覚え方を参照するか、以下のFormula 1400用のドリルを使って覚えていってください。
中学英単語ハイパ-ドリルFORMULA1400 /ナガセ/安河内哲也
STEP2:英文法①(基本的な英文法)
文法がわかる程度の英単語を覚えたら、一度英単語を覚えるのをやめて文法を勉強しましょう。
あくまでSTEP1の英単語は、英文法の勉強に支障がないようにするために覚えたものです。
文法なしの単語だけだと文章を正確に読めないですし、英作文となると全く書けないことになってしまいます。
基本的な単語をやったら、次に文法を勉強するのが英語の点数が一番効率よく上がります。
そのため、最低限以上の発展的な英単語は英文法を学んだ後にしましょう。
といっても、単語暗記はなんとかなっても文法となると一人で0から勉強なんて無理があります。
そのため、具体的に何でどのように英文法を身につければいいか、使うべき参考書から具体的なやり方まで解説します。
英文法①(基本的な英文法)におすすめな参考書:中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。 /学研教育出版/学研教育出版
基本的な英文法を習得するのには、「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」が最適です。
この参考書は、高校英語版や数学版など、中学英語以外にもたくさんの種類があるのですが、「これでもか!というくらい丁寧で細かい解説が載っている」ことが特徴です。
一般的な参考書は、既に英語を少し勉強している人や、理解力の高い人向けのものが多いですが、この参考書は絶対に初学者でもわかるレベルで書かれています。
そのため、この参考書はそこまで多くの問題もないので、最後までしっかりとやり切りましょう。
この参考書を一冊マスターすれば、今後全く見たことのない英文法はなくなるはずです。
ただ、この参考書は初学者以外には簡単すぎるので、もう少し踏み込んだ内容までできるよって人は以下の参考書で勉強しましょう。
STEP3:英単語②(標準〜発展レベルの英単語)
基本的な英単語、英文法をマスターできたら、文法に必要最低限な単語レベルを超えた単語を覚えましょう。
確かに、このSTEP3まで来た皆さんなら、基本的な(最低限の)英単語はマスターしていると思います。
しかし、何も英語というのは文法や英作文だけではありません。
「文章読解」というのも大事な一つの要素になっています。
そして、一般的に文法や英作文で使用する英単語より、文章読解で使う英単語の方が難しい傾向があるのです。
そのため、文法や英作文で必要最低限な英単語を覚えた=英語で必要な英単語が完璧、ではないので注意しましょう。
ただ、基本的な英文法の方が優先順位が高かったため、STEP2で先に英文法の基礎を勉強してから、STEP3で読解に必要な英単語を覚えると効率よく勉強できます。
英単語②(標準〜発展レベルの英単語)におすすめな参考書:Formula 1400最後まで
中学英単語ハイパ-ドリルFORMULA1400 /ナガセ/安河内哲也
単語帳はSTEP1と同じく、Formula1400という単語帳を使いましょう。
ただ、STEP1では最初のSTAGE1,2しか覚えなかったので、残りのSTAGE3~5を覚えましょう
少し量は多いかもしれませんが、このFormula 1400を覚え切れば、基本的に中学英語で単語に困ることは一切なくなります。
そのため、少し踏ん張りどころですが頑張りましょう。
頑張った先には、「英語の問題を解いていてわからない単語が一つもない…!」という感動を味わうことができますよ。
STEP4:英文法②(標準〜発展レベルの英文法)
ここまでしっかり勉強すれば、大抵の英単語はほぼ100%分かるし、短い文章ならSTEP2でやった英文法でもう読み解ける状態になれているはずです。
ここまで来ると「英単語も完璧、文法も完璧、後は実践練習を積むだけだ!」と思いがちですが、実践に進む前に一つ、やらないといけないことがあります。
それは、「文法問題への対策」です。
よく、入試やテストでは、最初に文法だけの問題が出されます。
一見、簡単なように見えて、実は文法「だけ」の問題は、読解などではあまり使わない割と難しい文法が含まれている場合が多いのです。
そのため、STEP4は文法問題対策として、少し難しい発展的な英文法を勉強しておきましょう。
ここを飛ばしてしまうと、せっかく難易度の高い英文読解や英作文で点数を取れても、文法の小問集合で点数も合格も落とすなんて悲しい状態になってしまいます。
英文法②(標準〜発展レベルの英文法)におすすめな参考書:わからないをわかるにかえる高校入試英語
わからないをわかるにかえる高校入試英語 オールカラー CD-ROMつき /文理
この参考書は、英語だけでなく数学など他教科のシリーズもあり、多くの受験生から支持を得ている本です。
解説見開き2ページ→文法問題練習(多め)という構成で、すでにSTEP2で基本的な英文法をマスターした上で使うのに最適な参考書となっています。
見開き2ページの解説を読んでSTEP2で学んだことを復習しつつ、よりSTEP2より実践的な文法問題の練習を積んでいきましょう。
STEP5:応用(文章読解・入試レベル)
さて、いよいよ最後のSTEPです。
ここでは、皆さんがSTEP1〜4で習得してきた英単語や英文法をフルに使って、読解練習を積んでいきましょう。
とはいっても、やみくもにとにかくたくさん文章を読んでいけばいいわけではありません。
文章読解にも、効率の良い勉強の「順番」というのがちゃんとあります。
秘訣は、①精読、②速読の順番で勉強することです。
よく、「英文読解は速読だ!たくさん文章を早く読もう!」と急いでしまう人がいますが、絶対にNGです。
そもそも、ゆっくり読んでも読めない文章を早く読むことなんて絶対にできません。
そのため、最終的な目標は速読に変わりはないですが、まずは今までSTEP1〜4で習得してきた知識を使って文章が読めるのか確認しましょう。
いわゆる、「精読」ですね。
精読の時には、どんなに時間をかけてもいいので「正確に文章を読み解く」ことに重点を置きましょう。
極端な話、正確に文章を読み解くことができるなら、たった一文に1時間だって2時間だってかけても構いません。
とにかく、精読の段階では早く読むことは一切忘れて、とにかく「ゆっくり時間をかけたら文章が読めるのか」ということを丁寧に確認しましょう。
そして、精読で「ゆっくり読めばほぼ全ての文章が読める」という段階になったら、速読で少しずつ早く読む練習を積んでいきましょう。
くれぐれも、精読も練習していないのに速読には手を出さず、①精読→②速読の順番で勉強してくださいね。
応用(文章読解・入試レベル)におすすめな参考書:自分の志望校レベルに合った参考書を使うべし
ここからは、自分の志望校のレベルに合った参考書を使うべきです。
ここでは3段階。①基礎、②中堅校、③上位校でレベルを分けて参考書を紹介します。
①基礎レベル=全員やるべき:ハイパー英語教室中学英語長文 1 改訂版
ハイパー英語教室中学英語長文 1 改訂版/桐原書店/大岩秀樹
この参考書は、英語の長文を読む上で基本的なことが全て詰まっています。
そのため、どんなレベルの高校を受験しようと、必ず全員が取り組みましょう。
②中堅校レベル=偏差値45~55:ハイパー英語教室中学英語長文 2 改訂版
ハイパー英語教室中学英語長文 2 改訂版/桐原書店/大岩秀樹
この参考書は、先ほどの発展版として作られた参考書です。
偏差値45~55の学校を目指している人には必修の参考書となっています。
③上位校レベル=偏差値60以上:くもんのハイレベル中学英語長文読解
偏差値60以上の上位高を目指している人は、ハイレベルな長文読解にも慣れておきましょう。
くもんのハイレベル中学英語長文読解では、難易度の高い当日の入試レベルの問題を、丁寧な解説でしっかりと読み解けるようになります。
ただし、この参考書は基礎ができている前提なので、必ずSTEP1~4で基礎力をつけてから取り組んでくださいね。
<おまけ>超上位校レベル(偏差値70以上):同レベルの高校の過去問を使うべし
おまけですが、偏差値70以上の超難関校を狙う人には、同じくらいのレベルの別の学校の過去問がおすすめです。
過去問というのは、先生方が一年かけて作問したものであり、結構見落としがちですが実はかなり良質な問題が多い問題集となっています。
その分、過去問というのは難易度は高いですが、偏差値70以上の超難関校を狙う人にはおすすめできる問題集です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
英語の勉強というのは、絶対に外してはいけない順番があることを理解していただけましたでしょうか。
ここで、もう一度復習しておきましょう。
- STEP1:英単語①(最低限の英単語)
- STEP2:英文法①(基本的な英文法)
- STEP3:英単語②(標準〜発展レベルの英単語)
- STEP4:英文法②(標準〜発展レベルの英文法)
- STEP5:応用(文章読解・入試レベル)
みなさんがくれぐれも勉強の順番を間違えず、正しい順序で学力を効率よく上げられることを心から願っています。