
受験で合格したいなら、高1高2でやることは「基礎固め」1択!
【基礎とは何か】みんな本当の意味での「基礎固め」を分かっていないしできていない
みなさんは、よく「受験勉強には基礎が大事」と聞くと思います。
ただ、実際に「基礎とは何か」という質問にしっかり答えられる人は多くはないと思います。
しかし、みんな「基礎とは何か」が答えられない=分かっていないのに、多くの受験生が「基礎が大事」「基礎を固めます」といっています。
分からないのに大事だと思うとか、はっきり言って意味わかりません。
ですので、少しこの「基礎とは何か」について考え、知る必要があります。一緒に考えていきましょう。
一般的に「基礎とは何か」と聞かれたら、このように答える人は多いのではないでしょうか。
- 教科書の基礎問題
- 基本的な暗記(英単語や公式など)
- 多くの受験生が知っている知識
しかし、これらは全て間違ってはいないですが、正解からは思いっきり外れています。
基礎とは、基本的な問題が解けたり、基本的な英単語を覚えている状態のことではないのです。
では、「本当の基礎」とは何なのか。その3つの要素を説明します。
「本当の基礎」の3要素
【一般的】1つ目:基礎的な問題が解ける
これは、一般的にみなさんが思う「基礎」でしょう。
単純に、基本的な問題が解ける。ただそれだけです。
例えば、3x=6が解ける、とかですね。(答えはもちろんx=2です。)
ただ、このみんながよく考えつく「一般的な基礎」は勉強のスタート地点であり、単なる1要素に過ぎません。
それよりも、2つめ3つめの要素の方が大事ですので、しっかりと理解してくださいね。
【超重要】2つ目:基礎的な考え方が「いつ使えるか」分かる
この基礎の要素2つ目「いつ使えるか分かる」が非常に大事です。
要は、単純に基本的な問題が解けるだけでは「基礎が完璧」とは言えず、その問題を解くための解法が「いつ使えるか」がしっかり分かっていることが必要というわけです。
例えば、さっきの3x=6。これ、恐らく両辺を3で割って答えを求めたと思います。
では、この「両辺を同じ数で割る」という解法が、いつ使えるか明確に言えるでしょうか。
答えは
- ①一次方程式の答えを求めるときに
- ②そして、割る数が0でないときに
「両辺を同じ数で割る」という解法が使える、でした。
多くの人はさすがに①は分かったはずです。(一次方程式でもない、例えば2+3をいきなり3で割ったりしませんよね)
ですが、②はどうでしょうか。見落としていた人も多いと思います。
もちろん、「0で割ってはいけないなんて知っていたよ!見りゃ分かるもん」という人が大多数かもしれません。が、それは危険信号です。
なぜなら、この「いつ使えるか」をなんとなくしか把握していない人は、以下のような応用問題で得点を落とすからです。
「ax=b」をxについて解け。
これを、「x=b/a」と答えていませんか?
もちろん、0で割ってはいけないので、あくまでこの答えはa≠0のとき、「x=b/a」となります。
(余談ですが、a=0の時は、解なしです。よって、係数が文字の時はa=0とa≠0で場合わけ必須です。)
これは一例にしか過ぎませんが、なんとなーくしか「いつ使えるのか」を把握していないと、このように応用問題で痛い目にあいます。
つまり、基本的な問題が解けるだけでは、応用問題は解けないということになります。
そのため、この2つめ、基礎的な考え方が「いつ使えるか」分かるが非常に重要になっていきます。
というか、多くの「答え見たら分かるけど、応用問題が解けない」「定期テストは解けるけど、模試は解けない」という人は、この「いつ使えるか」を意識して勉強していないことが原因ですので、心得ておきましょう。
【発展】3つ目:基礎的な解法が「なぜ使えるのか」分かる
正直、1つ目と2つ目ができていれば割と十分ですが、より発展的な考えとして「なぜその解法を使うのか」を学ぶより良いです。具体的には、丸暗記が減って勉強が楽になります。
例えば、さっきの3x=6。この例を使って考えていきましょう。
先ほど、「一次方程式で、係数が文字なら、0と0以外で場合わけ」という「いつ使えるか」が大事と言いました。
これに加えて、なぜ「0と0以外で場合わけ」をするのかまで学べば、完璧になります。
この例であれば、「0で割ってはいけないから」ですね。(もちろん、もっと掘り下げて「なぜ0で割ってはいけないか」を学ぶとより深い理解になりますが、今回は割愛します。)
これは、大事な「いつ使えるか」を丸暗記にしない方法とも言えます。
【超具体的】「基礎固め」を本物にする勉強法
ここまでで「本当の基礎」の3要素は理解していただけたと思います。
では、実際にこの「基礎固め」を本物にするにはどうすればいいか、解説します。
結論、「参考書→問題集を超高速で回す」勉強法が最適です。
ただ、しっかり解説してみなさんの今後の具体的な行動にまで落として欲しいので、別のページで詳しく説明します。
【実体験】実際に高1高2で僕がやった本物の「基礎固め」
基礎固めには、2つあります。それは、「単純暗記」と「理解暗記」です。
①単純暗記:単語の暗記など
基礎固め1つめは、単純な暗記です。
具体的には、英単語や古文単語、歴史の単語暗記などが挙げられると思います。
特に、高1高2でやるべきは「英単語」と「古文単語」の2つです。
理由は簡単で、高1高2では「次のステップにつながる勉強」を優先的にやるべきだからです。
英語と古文に関しては、そもそも単語を覚えていないと次のステップの勉強である「読解の勉強」が一切できません。
歴史は、単語そのものを覚えていなくても流れの中で勉強できるので、最優先事項ではないのです。
しかし、繰り返しになりますが、英語と古文は「読解」という最終ゴールの勉強をする上で、「単語」がないと一切その勉強ができない状態になってしまいます。
そのため、最低限の英単語と古文単語は必ず高1高2で覚えておきましょう。覚えていないと、高3で受験生になったときに苦労しますよ。
具体的に、高1高2でどのレベルまで覚えればいいのかは、以下で解説します。
【英単語】高1高2でこれだけは覚えろ!超おすすめの単語帳:Formula 1700
高1高2で最低限この単語帳だけ覚えれば高3で苦労することはないでしょう。
この単語帳は、センター試験(現在、共通テスト)を数十年分析し、最も基本的で高頻出の単語だけを集めた単語帳となっています。
そのため、単語量は多過ぎず少な過ぎず、高1高2の基礎固めにはもってこいです。
また、音声つきでリスニング対策がしたいのであれば、音声データ付きのバージョンももちろんあります。
【古文単語】高1高2でこれだけは覚えろ!超おすすめの単語帳:マドンナ古文単語230
マドンナ古文単語230 パワーアップ版 /学研マ-ケティング/荻野文子
高1高2で最低限この単語帳だけ覚えれば高3で苦労することはないでしょう。
というか、古文に関しては高3になってもこの単語帳に載っている230単語で十分という考えもあります。(私は、もう少し覚えた方がいいと思いますが)
要は、それくらい有名で基本的な単語帳ということですので、高1高2の基礎固めにはもってこいです。
また、難易度の高い大学を目指していたり、「230じゃ少ない!」という人がいれば、以下の単語帳を強くおすすめします。
こちらも基本的な単語帳で、330単語の収録があります。高1高2のうちに単語を固めて高3ではすぐに読解に入りたい人はこちらを使いましょう。
Key&Point古文単語330 わかる・読める・解ける 三訂版/いいずな書店/中野幸一
②理解暗記:数学の公式、英文法など
基礎固め2つめは、「理解暗記」です。
理解暗記とは、単純な丸暗記ではなく理由を含めて暗記することを言います。
例えば、数学や理科の公式、英文法が挙げられます。(要は、さっき話した基礎の3要素を習得した上で公式や解法を覚えるということです。)
特に、高1高2でやるべきは「数学の公式の習得」と「基本的な英文法の習得」の2つです。
理由は先ほどと同じで、高1高2では「次のステップにつながる勉強」を優先的にやるべきという点にあります。
数学は基本的な公式を習得していないと、そもそも発展的な問題に取り組めませんし、英文法も同じで習得していないと次のステップの「読解の勉強」ができません。
(高1高2で進路を決めている人は少数派かと思いますが、理系に進むと決心している人は、理科の公式もここの基礎に含まれます)
そのため、最低限の数学の公式と英文法(と理科の公式)は必ず高1高2で習得しておきましょう。
具体的に、高1高2でどのレベルまで習得すればいいのかは、以下で解説します。
【数学】高1高2でこれだけは習得せよ!超おすすめの参考書:高校数学をひとつひとつわかりやすくシリーズ
高校数学1をひとつひとつわかりやすく。パワーアップ版 /学研プラス/小島秀男
高校数学Aをひとつひとつわかりやすく。パワーアップ版 /学研プラス/小島秀男
高校数学2をひとつひとつわかりやすく。 新課程版 /学研教育出版/小島秀男
高校数学Bをひとつひとつわかりやすく。 新課程版 /学研教育出版/小島秀男
数学においては、明確に基礎と応用が存在します。
基礎とは、教科書の例題程度のレベルで、それを上手く使って解くのが応用というわけです。
そのため、基礎ができていないと絶対に応用問題は解けないというのが数学の特徴となっています。
逆に、高1高2では応用の方は一切やらなくていいので、そのかわり基礎を完璧にしましょう。
特に、数学は「数学1」「数学A」「数学2」「数学B」全ての基礎がそろって初めて応用問題が解けるので、4冊必ず準備しましょう。
【英文法】高1高2でこれだけは習得せよ!超おすすめの参考書:大岩のいちばんはじめの英文法
大岩のいちばんはじめの英文法 大学受験英語 超基礎文法編 /ナガセ/大岩秀樹
英文法にも、基礎的な英文法と発展的な英文法が存在します。
英文法において、基礎はいわゆる「理解して習得するもの」ですが、発展の方は案外単なる暗記だったり細かい文法事項だったりそこまで重要ではありません。(もちろん、難関校に行くなら大切ですが、高1高2の時点では基礎の方が圧倒的に大事です。)
そのため、まずは基礎だけを完璧に習得しましょう。
ただの問題集だと、深い理解ができないので、しっかり理解ができる授業形式の参考書「大岩のいちばんはじめの英文法」がおすすめです。
まとめ
最後のまとめです。しっかり振り返りましょう。
- 高1高2のうちに絶対に「本物の基礎固め」をしておけ
- 本物の基礎固めとは、考え方が「いつ使えるか」を意識できていることである
上記2つの意味がまだしっかり分かっていない人は、もう一度戻って理解するようにしてください。
ここで「正しい方法」で「やるかやらないか」、それが今後の受験生のレベル差になっていきます。
難しいことはやらなくていいんです。ただ、「本当の基礎固めとは何か」を理解し、実行するだけです。ここだけ一点突破で頑張りましょう。
みなさんが受験で成功することを願っています。